信州のオープンガーデンを訪ねて
..
.......................................... かねてから楽しみにしていたオープンガーデン巡りの
第一弾です。

八ヶ岳山麓を中心とした名スポットを訪ねてみました。

訪ねた順番は左から右、上から下の順になります。


蓼科高原・バラクライングリッシュガーデン

まずはイングリッシュガーデン。
メインのバラが終わっているのに、しかも平日なのに
沢山の見学者で賑わっています

なぜこんなに沢山の・・・ワカラナイ
入園料1,000円・・・これもワカラナイ

国内初の本格的英国式庭園ということです。
いろんな草木が所狭しとひしめいています。

英国式も日本に上陸すると、なぜかテンコ盛りとなる
ようです。


八ヶ岳倶楽部


蓼科から八ヶ岳南麓を縦断し、当地へ急降下。
外国風庭園から、日本の花鳥風月庭園の対比を
楽しみます。

俳優の柳生博さんがマスコットキャラクター。
ここも全国からの見学者で溢れていました。




八ヶ岳倶楽部

入園料が無料・・・これはワカリヤスイ
落葉樹の白樺がメインの人工林です。

しかし今から30年前は、荒れた針葉林だった
とだれが想像できましょう。
人の手によって育まれた「自然風雑木林」の極み。

ただ想像していたよりもやや、コンパクトでした。

あるのは雑木林と枕木の散歩道。
それ以上でも以下でもありません。

全国から見学者が絶えない・・・いい意味でワカリヤスイ





         

清泉寮

この施設は清里の定番スポットらしい。
一言でいうと、高冷地農業の拠点、清里の
開拓シンボルと言えましょう。

私たちの狙いは、建物わきの質素な花壇にあり
ました。
今が盛りのスカビオサの群生。

まあ、見て損はしなかったです。




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清泉寮

広々とした緑ひろがる農場。
先生に引率された自由に走り回る幼児たち。

ワタクシのイメージする女先生は、陽気でうつくしく
独身であらねばなりません。

ニッコリ微笑んで手招きします。
「おじいちゃんも一緒に歌いませんか?
 はい、ド レ ミ ♪♪」 
・・・誘ってほしかった

さてこの山並みの風景、あいにく富士山が霞んで
見えませんが、
どこかで毎日見ているはずです。

そうです、朝ドラ「花子とアン」のオープニング最後の
景色です。






ペンション・遊歩道

清里ではオープンガーデンのペンションに宿を
とりました。

五ヶ所は温暖地、なれどかの地は寒冷地。
花の開花期は一月以上の差があります。

たとえばアスチルベ。
我が家では花が枯れて一月以上経つのに、ここは
今が盛りでした。





ペンション・遊歩道

ネットで見つけた「ペンション・遊歩道」の紹介に
魅かれました。

「遊歩道のガーデンはバラなどが咲く欧風の
ガーデンではなく、小川が流れる雑木林の
森の中、八ヶ岳に咲く山野草を中心にした
ナチュラルガーデンです


しかしここも例外ではありませんでした。
せっかく育てた花が、一夜にしてシカにやられ
るそうです。





ペンション・遊歩道

オーナーは80歳。
彼女の生まれは長野の農家。
「土いじりが根っから好きです」と小さな声。

沢山の花があり、それぞれが意地を張らない
から不思議です。

まさにナチュラルガーデンの真骨頂、
「無作為の作為」を見るおもいです。

庭の花が、みんな優しく見えました。
清里の萌木の村

ここも清里の有名観光スポット。
若い女性が、これしか発しない単語
「カワイーー」を千回聞きたければ、森の中のショップ
巡りを楽しみましょう。

さて散策路をたどれば、ボクが注目しているガーデナー
「ポール・スミザー」による自然庭園に触れることが
できます。

散策しての正直な感想です。
自然豊かなのですが、至る所で圧迫感に悩みました。

花壇は歩道より高い位置にあります。
そこにギボウシなどのボリューム豊かな植栽です。
管理を怠れば即、視界を遮る暗いジャングルと化し
ましょう






車山山頂

下界との温度差は何度ありましょうか。
高原をなでる冷い風は、老いた皮膚を刺激します。

遠くに望む円錐形の山は標高2,530mの蓼科山。
妻が学生時代に登ったと、初めて聞きました。

夏休みのアルバイトは蓼科山麓のホテル牧場。
住み込みで二年間続けた妻の思い出の地です。


山にくると、いきなり青春がかぶさってきて、息苦しく
なります。
霧ヶ峰で

ニッコウキスゲの群落。
車山高原と同じく、ここにも電気柵が張り巡らされて
いました。

電気柵の向こう側とこちら側では、花の様相が一変
します。
こちら側は花一輪だってありません。

シカの食害のすざましさを、くっきりと確かめることができ
ます。



ペンション・アルペンフローラ

一日目は諏訪湖畔の宿。
原田泰司美術館を訪ねるのが目的でした。

2日目が清里のオープンガーデンペンション。

そして3日目が、白樺湖に近い高原の、おなじく
オープンガーデンペンションです。

ここもシカの被害がエスカレートしています。
今から盛りとなるはずのモナルダの花芽が、
見事に食いちぎられていました。



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ペンション・アルペンフローラ

オーナーは72歳。
ペンションを始めたのが32年前というから、40歳の
若さです。

あれから30余年。
客層がすっかり変わったようです。

部屋には油絵をはじめ、いろんなものがビッシリ。
オーナーの多彩な趣味が、ここの売りだと気付きま
した。

しかも話が上手。
談話を楽しんでいると、あっという間に時が過ぎ、
退屈する暇などありませんでした。





今回の旅行の感想です。

まずどこに行っても中高年ばかり。

そして観光スポットはどこも例外なく、
飲食と雑貨屋さんがひしめき合っています。

豊かな自然にありながら、店内散歩こそが
観光のメインとなっている奇なる現象。

あんがい五ヶ所のほうがイイんじゃないか、
と思えてくるのであります。




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